パンダ笹団子のブログ

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あなたのペットが殺される!?ー間違いだらけの獣医選びー 読みました

ちょっと過激なタイトルの本ですが、「あなたのペットが殺されるー間違いだらけの獣医選びー」という本も最近読んだのですが、こちらもお薦めの一冊です。この本は2002年に初版が出ているので、かれこれ18年も前になります。著者は個人ではなく、好奇心探検隊 編 という形になっており、個人名ではありません。獣医師編とペットショップ・ブリーダー編の2つの構成になっており、匿名で業界内部を暴露している本です。タイトル名で気になってしまい、ついつい購入してしまいました。

読んでみて思ったのですが、18年前も現在もさほど変わりはないじゃないか、ということです。要するに動物をとりまく状況はまったく変わっていないということです。獣医師編では悪徳獣医師のことが色々と取り上げられていました。語っているのは匿名の獣医師です。この人は良識のある人のようで、こういう悪徳獣医師を辛辣にこきおろしていらっしゃいました。そもそも動物を命あるものとして見ておらず、金儲けの対象としか考えていなかったり、動物嫌いであったり、技術が未熟なのに開業していたり、とんでもない事実がこれでもかというくらい出てきます。なんだかとても怖くなってしまいました。ペットを診てもらうにしてもしっかりと評判を調べないととんでもないことになりそうです。とはいえ、地方などで選びようがない場合などもあると思います。こういう場合は悲劇としか言いようがないですね。

ペットショップとブリーダーについてもひどいものです。こちらもまた動物を金儲けのための品物としか見ていないのです。語っているのは匿名のブリーダーです。この方はブリーダーとして動物に対して真摯に向き合っているように感じられました。ペットショップや繁殖屋といわれる輩がどういうことをしているか暴露しています。当時はあまり知らない人が多かったのではないでしょうか。今でこそ、生体販売はなくすべきであるとか、8週齢より前に親離れさせるのは問題があるとか、一般的に色々と知られてきています。私自身もそうですが18年前は全くと言っていいほど世間では認知されていなかったのではないでしょうか。生後4週くらいの手のひらにのっかる程度の子犬を競り市にかけたり、ペットショップで仔犬や仔猫をお客さんに触らせたりというのは、現在でも問題になっていることです。

この本が出版されてから18年、日本は進歩したと言えるのでしょうか。よく言えばこうした問題が明るみに出てきて、一般の方々が問題視してきているという点でしょうか。このような足踏み状態を打破していかなくてはいつまでたっても日本は動物福祉の後進国というレッテルを貼られたままになってしまいます。

探してみたところ、この本は出版社へ直接注文もできるみたいです。

インタビュー形式で書かれているので読みやすく、あっという間に読めてしまいます。

是非読んでみてください。

sowa.ne.jp